環境化学研究室 西川 和孝 さんが日本表面真空学会中部支部学術講演会で講演奨励賞を受賞

2022.02.28

第21回日本表面真空学会中部支部学術講演会講演奨励賞を受賞

• 受賞者　豊田工業大学大学院 工学研究科 極限材料専攻 西川和孝 さん（環境化学研究室）
• 研究テーマ　二酸化バナジウムのナノ構造と金属-絶縁体転移における温度ヒステリシス
• 受賞日　2021年12月18日

研究内容

　受賞者の西川さんは、金属-絶縁体転移を起こす二酸化バナジウム（VO₂）の物性研究を行っています。VO₂はおよそ68℃で構造が変化し、それに伴って絶縁体から金属へ相転移する大変興味深い物質です。その変化に伴って、電気抵抗や光の透過率などが大きく変化します。この性質を利用すると、太陽光に含まれる熱線（近赤外光）自動的にカットするスマートガラスや、熱輻射率が自動的に変化する温度調節技術の実現が可能となります。このような熱制御技術は、カーボンニュートラルを目指す社会でますますbet36体育投注_bet36体育备用网址-【官网认证】な要素技術になってくると考えられます。
　また、VO₂の相転移に現れる温度ヒステリシスの温度幅（昇温と降温での転移温度の違い）が生じるメカニズムについても研究を行っています。材料研究における新しい発見は試行錯誤から始まることが多く、予想しない結果が得られることは苦しくも、楽しい面だと感じています。

受賞者のコメント

　この度の受賞につきまして、研究を評価していただけたことを大変嬉しく思います。今回の受賞は渡邊教授（環境化学研究室）、吉村教授、原准教授（表面科学研究室）のご指導によるものです。また、社会人である私を暖かく迎え入れて頂き、日々議論を重ねて頂いている表面科学研究室のメンバーには大変感謝しております。博士課程に入学し、もう1.5年が過ぎようとしておりますが、よりよい研究成果が残せるよう今後とも研究に励んでいきます。

講演奨励賞の賞状